毎朝のAI占いメルマガを実装して分かったこと

公開日:2026年6月24日 22時55分

「朝の占い」をもっと自然に届けたかった

AIタロットサイトを開発する中で、以前から考えていた機能がありました。

それが毎朝届くAI占いメルマガです。

占いは「思い立ったときに見るもの」というイメージがあります。

しかし実際には、

  • 朝起きたとき
  • 通勤中
  • 仕事を始める前

など、一日のスタートで気持ちを整えたい人も多いのではないかと思いました。

そこで、

「毎朝、自動で占いメッセージを届けられないだろうか」

と考えたのが始まりでした。


全員に同じ内容を送るのでは意味がない

一般的なメールマガジンは、全員に同じ内容を配信することが多いです。

しかしAIタロットサイトでは、それでは面白くありません。

利用者ごとに、

  • 相談内容
  • 過去のやり取り
  • 悩みのテーマ

が異なるからです。

例えば、

恋愛で悩んでいる人と、

転職で悩んでいる人では、

同じメッセージを送っても意味がありません。

そこで、

利用者ごとに異なる占いメルマガをAIで生成する

ことを目標にしました。


最初にぶつかった問題

アイデア自体はシンプルでした。

夜中にOpenAI APIを呼び出し、

利用者ごとのメルマガを作る。

朝7時に配信する。

それだけです。

ところが実際に考えてみると問題がありました。

ユーザーが増えると、

AIによる文章生成に時間がかかります。

仮に数千人の利用者がいた場合、

朝7時になってから生成を始めると間に合いません。

OpenAI APIは高速ですが、

数千件を連続で生成するとなれば話は別です。


「事前生成」という発想

そこで考えたのが、

夜中のうちに全員分を作っておく方法です。

システムの流れは次のようになりました。

午前1時

EventBridgeがECSを起動

Laravelのバッチ処理が開始

利用者ごとにOpenAI APIを呼び出し

占いメルマガを生成

SQSへ保存


午前7時

EventBridgeが配信処理を開始

SQSに溜まったメッセージを処理

メール送信Lambdaを実行

SESがユーザーへ配信


こうすることで、

AI生成に数時間かかっても、

朝7時には一斉配信できます。


なぜSQSを使ったのか

最初はデータベースへ保存する案も考えました。

しかし、

  • 再送制御
  • 障害時のリトライ
  • 大量配信

を考えるとキューサービスの方が向いています。

そこでAWSのSQSを採用しました。

SQSを使うことで、

生成処理と送信処理を完全に分離できます。

これは大きなメリットでした。


コストとの戦い

個人開発でサービスを運営していると、

避けて通れないのがコストです。

毎日24時間サーバーを動かし続けると、

利用者が少ない時期でも費用が発生します。

そこで、

生成処理専用のECSを夜中だけ起動し、

処理が終わったら自動停止する構成にしました。

つまり、

必要なときだけ計算リソースを使う仕組みです。

クラウドらしい設計と言えるかもしれません。


AIメルマガで実現したかったこと

私が作りたかったのは、

単なる「今日の運勢メール」ではありません。

例えば昨日、

利用者が

「相手から連絡が来ない」

という相談をしていたとします。

その場合、

翌朝のメールでは、

その相談内容を踏まえたメッセージを届けたいと考えました。

つまり、

昨日までの相談を覚えているAIから届く手紙のようなものです。

これが一般的な占いメルマガとの大きな違いだと思っています。


システム開発より難しかったこと

意外だったのは、

システムを作ることより、

何を書くかを考える方が難しかったことです。

AIは文章を生成できます。

しかし、

利用者が朝読んで前向きな気持ちになれる内容にするためには、

プロンプト設計が重要です。

励ましすぎても不自然ですし、

未来を断定する表現も避けなければなりません。

そのバランスを調整するために何度も試行錯誤しました。


AIと占いの新しい形

今回のメルマガ機能を実装して感じたのは、

AIは占い師の代わりになるのではなく、

利用者との継続的な対話を支える存在になれるということです。

相談履歴を振り返り、

昨日の悩みを覚え、

今日のメッセージを届ける。

そんな体験は従来の占いにはあまりなかったものかもしれません。


おわりに

毎朝のAI占いメルマガ機能は、

単なるメール配信機能ではありません。

利用者一人ひとりの相談内容に合わせて、

毎日異なるメッセージを届ける仕組みです。

実装には、

  • OpenAI API
  • Laravel
  • AWS ECS
  • SQS
  • Lambda
  • EventBridge
  • SES

など多くの技術を組み合わせました。

そして今も改善を続けています。

個人開発だからこそできる挑戦として、

これからも利用者に寄り添うAI体験を追求していきたいと思います。

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